「あぁ、どうしよう……。明日の会議で進捗の遅れを突っ込まれたら……」「あの設計の修正、本当にあれで良かったんだろうか……」
そんな風に、夜な夜なベッドの中で自分の不条理な「完璧主義の呪い」に囚われて、胃をキリキリ痛めている子羊よ。まあ、そんなに自分を責めなさんな。この温かいコーヒーでも飲んで、ちょっと私の突飛な妄想に付き合ってみてください。
単刀直入に言いましょう。 今、貴方をそこまで苦しめているその問題。もし、貴方が「アメリカ人」や「ドイツ人」だったら、現在の状況は間違いなく、気にするレベルではありません。 というか、もう17時にはピタッとパソコン閉じて、ビールを片手に「ハッピーマンデー!」と叫んでいる、いや、寝ている時間です。
なぜ、貴方がそこまで「まだ足りない」「あそこが、ここが気になる」と自分を追い詰めてしまうのか。その原因は、能力のせいでも、上司が怖いからでも、ありません。日本人の8割がもつ、特有の遺伝子が原因かも。
お前の『ご先祖様』が、夜な夜な枕元に化けて出てきているからです。
日本のエンジニアのご先祖様(超・心配性S遺伝子)というのは、とにかくタチが悪い。夜中にスッと枕元に現れては、ドスの利いた声でこう囁くのです。 「おい、末裔よ。お前、あの機械のシャフトのフリクションを完全に解明したか? 1ミクロンのズレも許されんぞ。それをきっちり、今夜、書類に落とし込まんと、この会社(日本)には居られなくなるぞ……!」と。
そりゃあ、夜も眠れずに胃が痛くなるわけです。数千年にわたって台風や地震と戦い、綿密にインフラを整えて「超・心配性」が故に、生き残ってきた先祖の幽霊たちが、総出で貴方にプレッシャーをかけてきているのですから(日本人の遺伝的メンタル)。
でもね、ちょっと想像してみてごらんなさい。 もし、貴方が欧米の工科大学を卒業したエンジニアだったら、枕元に立つご先祖様たちのノリはこうです。 「おいアミーゴ! なんでそんな暗い顔をして図面を見てるんだ? もう夜、ワインでも飲んで寝ろ~よ!、 明日やればなんとかなるさ~、サリュ(乾杯)!」
欧米人なら「これだけ働いたんだから、あとはバカンスだ」とドライに割り切れることでも、日本のエンジニアは遺伝子レベルで「真面目の呪い」にかかっているから、どこまでも自分を追い詰めてしまうのです。
つまり、今抱えているその「胃の痛み」は、貴方個人の問題ではなく、日本人が数千年間アップデートし続けてきた「クラフトマンシップ(職人魂)という名の、愛おしい(心配性)遺伝子」が全力で作動している証拠なのです(日本人な訳ですわ)。
だから、深夜に焦燥感に襲われたら、心の中でこう言ってご先祖様たちを追い払いなさい。 「ご先祖様、うるさいです。私は今、心だけフランス人(あるいはイタリア人、失礼、これは比喩です)になっているので、この件は無罪放免で、今夜は寝ます!」と。「案ずるより、産むが易し」ということわざ、日本にもありじゃないですか。
ボロボロに擦り切れた胃袋からは、良い解決方法は生まれません。 どうせ明日も、ご先祖様に脅されながら泥臭く戦うんです。今夜くらいは「海外基準なら余裕で合格点!」と自分を煙に巻いて、ぐっすり枕を高くして寝てください。


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